第5節 入荷スペース


入荷スペース計算画面


第1項 入荷スペース面積とバース数の計算

出荷は、配送センターの独断で注文された出荷量を増減させたり納入日時を変更したりは出来ない。一方で入荷は、仕入発注時に数量及び入荷日時の指示ができる。配送センターは、入荷をコントロールすることにより、忙しい時間帯・忙しい曜日を避けて入荷作業をしている。

入荷は、出荷スペースの出荷しない時間帯を利用して、出荷スペースからも入荷している。
この出荷スペースを共有利用することにより入荷スペースを減少させることが出来える。
例は少ないが、出荷の無い夜中に入庫業者(別会社社員)が入庫作業から保管棚への搬送・バラピッキング棚への補充を行っている配送センターもある。 このような配送センターは入荷に出荷バースや出荷スペースを使用するので、入荷バースと入荷スペースはいらないことになる。

入荷物量が多いからと言ってバース数や入荷スペースが大きくなるとは限らない。
Tera
計算2は入荷物量からバース数と入荷スペースを計算した上で、新たに入荷スペースと出荷スペースがどの位共有できるかを入力して、入荷バースと入荷スペースを再計算できるよう工夫している。

輸入品など入荷商品により入荷日時管理が困難で入荷日がずれる商品がある。このような場合は、敷地内外に退避待機のスペース等の対策が必要になる。

以下、入荷スペースの計算方法と用語の意味について説明する。

第2項 入荷 ピーク時間帯物量

ピーク時間帯物量とは物量が一日で一番多い時間(1時間)の物量、
入荷量は入荷推定画面で計算された入荷物量、比率とは入荷推定値
100%としたときピーク時間帯は何パーセントに相当するかを示す割合。比率=(ピーク時間帯物量/1日の入荷量)*100で計算。


第3項 入荷方法とは

仕入発注した商品が配送センターに入荷する時のパターン、Tera計算2では3パターン用意している。
ピーク入荷時にどのような車種がどの積載方法で、どれ程の積載率で入荷するかを設定する。


第4項 物量比

入荷方法1-3に配分される物量の割合。 入荷方法1の物量=(入荷方法1の入荷物量全/入荷物量)*100で計算する

第5項 入荷トラック車種

トラックの車種により荷台の積載容量が異なる。 積載容量を設定するために計算対象の車種を一択選択する。 選択した車種により旋回半径が異なり、敷地レイアウト時影響を与えることを留意する。入荷はアイテム当たりの数量多いため出荷より大型車が使用される。 また、複数配送センター納品を行う車が(積載の荷を全て降ろさない)ある。
コンテナは遠距離輸送、特に40ftコンテナは輸入品が多い。
ここに文章を書きます。

第6項 入荷トラックと積載率



 通常、トラックの積載率=積載物の容量/トラック内容積であるが、入荷時の積載率は入荷トラックの積載率=荷降し積載物の容量/ トラック内容積である。例えば、2Tロング車が90%の積載率で入荷して20%荷降ろしすれば、入荷トラックの積載率は20%と見なす。

第7項 トラックの積載方式

積載方式はパレット積載とケース直積みの2 種類。トラックに対する対する積載荷降しが早いパレット積載にしたいところだが、積載量4トン未満の車種はパレット積載の積載率が悪いため、ケース直積みが多い。パレット積載は荷台幅に対して2パレット積載が可能な大型トラックであるが、トラック荷台高に対して2枚のパレット厚(150㎜*2枚)のロスが出る。
長距離輸送大型トラックがこのパレット厚ロスを嫌ってケース直積みをするケースが多い。
ケース直積みはケース容積を採用して計算。 パレット積載はケース直積み計算*((積載パレット枚数*150)/トラック荷台高)で計算。

第8項 空輸送機器の計算組込

パレット積載の時、入荷バース面積は出荷待機面積+返却されてきた空パレットの仮置面積。 ケース直積み時は返却されてきた空パレットの仮置面積=0として計算。

第9項 入荷バース数

入荷バースとは、入荷トラックが荷降ろしに必要な配送センター開口部(ドックとも言う)で、入荷バース数はピーク時間(1時間)に必要なドック数。 時間当たりトラック着床時間()の累計/60分で計算。 トラック着床時間は各車種単位にあらかじめ設定されている。(入荷スペース計算.xlsx参照)

第10項 入荷スペース面積倍率

入荷スペース面積の計算値に組込まれていない、待機商品の隙間や作業員が荷役をするための通路、作業事務スペース等。 入荷バース数の計算値に組込まれていない、検品時間、伝票処理時間、入出荷トラック同士が干渉する遅れ時間等。
これらの必要時間と必要時間を面積倍率で加味する。

第4章 Tera計算2_配送センター規模計算
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