第8節 保管スペース計算

第4章 Tera計算2_配送センター規模計算
写真の説明を書きます。

第1項 保管スペース面積の計算

ケース出荷アイテムは、保管スペースより直接出庫してるから全在庫が保管スペース在庫となる。バラ出荷アイテムは、保管スペースから出荷作業スペースへ補充し、出荷作業スペース(フロー棚や中量棚)からピッキング出庫している。
このフロー棚や中量棚に一定量のバラ出荷アイテムが保管されている。 したがって保管スペースのバラ出荷分アイテムの在庫は、バラ出荷アイテム全在庫量―出荷作業スペース在庫となる。

保管スペースと出荷作業スペース物量振分け計算
タブページ保管物量振り分け画面は全在庫から出荷作業スペースの在庫を引いて保管スペースの物量算出する計算過程を示している。

着目点は、バラ出荷アイテムDランク品が出荷作業スペース棚のみで完結し、保管スペース棚には保管しないアイテム数を計算している。
バラDランク全アイテム数 = 2847
バラDランク全容積= 118
バラDランクバラ棚容積= 241
バラ棚容積比=204
バラ棚完結アイテム数2847 = Int(バラD ランク全アイテム数*((バラ棚容積比/ 100 * 0.6 + 0.5
バラ出荷アイテムランクDランク(出荷無し在庫数含む)のアイテム数3082のうち2847アイテム数は出荷作業スペースの棚に保管され保管スペース棚には保管されない。 保管スパース棚に保管されるバラ出荷アイテムランクDランク商品は235アイテム数となる。

もう一の着目点は、出荷作業スペースの棚計算は容積換算、保管スペースの棚はPL 換算を使用している点。パレット格納数は容積換算では正確な計算ができない。出荷データ項目に各アイテムにケースのPL積載数(積み付けモジュール)が設定されているのはこのため。

出荷ランクと保管設備割付
出荷ランクと保管設備割り当て画面はアイテムランクに保管機器を割り付ける画面。
各ランクにコンボボックスにPL固定棚・PL電動棚1・電動棚2。プッシュバック棚・PL自動倉など5種類の格納設備を割付可能。

各設備共通に消防法で決められた約束事が有る。
棚の最上段に保管する保管物の底部が5000m以下であること。
5000mmを超えたときは仮想床が追加され200m2の設備は仮想床200m2(5000mmピッチで仮想床が加算される)となる。

通常建物は1500m2ごとに防火壁が必要であるが、仮想床200m2が加算された建物は床面積1300m2で防火壁が必要となる。
仮想床とは実際に床が無くても床有るとして法的適応を求められる計算上の床。


第2項 PL固定棚
tera計算は、全ての計算においてパレット荷姿を11001100D1350H(PL高150㎜含む)で計算している。

保管荷姿の種類は、1パレットに1アイテム載せることを単載格納(単載PL )と言い、1パレットに2アイテム載せることを2混載格納(2混載PL)と言う。混載格納は先頭文字に混載アイテム数を記することに混載区分をする。
パレット上の商品は同じ商品を縦方向に積み上げ(棒積みと言う、)他の商品と混ざらないよう管理している。このため混在PLは単載より保管効率が落ちる。PL固定棚は大部分の配送センターで導入されている棚で、ビーム(横梁)でパレットを支えているため、棚の間に荷役通路をもける(デュアル棚と言う)ことで常にどのパレット上の商品に対しても荷役が出来る。

直積みのように商品の上に商品を載せることはなく商品破損を防ぎ、パレット上の商品が規則正しく並んでるためロケーション管理(商品と棚番地を紐付けて管理し入出庫が楽に正確にできる仕組み)が容易。
棚は建物から100-200㎜(高さ・建物との取り合いにより変化)離してアンカー(床止め金具)固定して荷役時に役商品・役機器の建物との接触を防ぎ、地震時の建物と棚の接触を防ぐ距離(クリアランスと言う)を取る。
保管されている荷の隙間(リアランス)は棚支柱・横ビーム。パレット荷共に100mm

1.棚設置部Aと棚補助通路Bを計算単位として、A部棚が2列*5連*3段*2PL=60PL保管に必要な13.1m*5m=65.5m2、B部通路は加算を選択した時5m*2m=10m2が計算に追加される。 但し、1棚2PL*3段で構成されるため6PLの整数倍で、130PLであれば132PLとして計算。
例として、132PL保管が必要な時132PL/6PL=22棚となり、A部は10棚構成なので=2.2倍の面積65.5m2*2.267.7m2の設置面積が必要となる。
棚補助通路は、2.2倍*10m2=22m2必要となる

プッシュバック棚




第3項 PL電動棚1
PL電動台車は納入事例が多い設備で有る。
PL電動棚はPL固定棚を電動台車に載せ、電動台車棚を移動させることにより荷役通路(2通路)を共有、通路を少なくする (1通路) ことにより棚設置面積を小さくする。
電動棚が商品化された初期は床に軌道レールを埋め込む必要があったが、最近はレールレスになってきている。レールレス電動棚は床工事が必要ないため、この点が納入事例が多くなった要因となっている。
計算方法はPL固定棚と同じ。
注意点は電動台車高200-250㎜有るため、電動台車上にあるPL棚高さ方向寸法はPL固定棚より200-250㎜嵩上げされた寸法になる。 電動台車の連方向の片側に制御盤400㎜が取付、連方向はPL固定棚寸法+400㎜となる。
大きな荷重の棚が動き、棚が偏向集中するので床強度に注意が必要。

第4項 PL電動棚2
PL電動棚2はPL固定棚棚の間にPL電動棚を2台置き、3通路必要なところを1通路で荷役を可能にしている。



PL自動倉庫
写真説明

その他設備

各保管設備面積比

スペース面積倍率