Tera計算1からレイアウト
Tera計算2 で組み込まれてない設備機器を検討するときはTera計算1からレイアウトに必要な数値を導き出さなければならない。
この章はTera計算1EIQマトリクス表から作業運用集計を行いレイアウトに必要な数値を算出する手順を説明する。
EIQマトリクス表は従来計算ではできない作業運用区分を可能にしていて、必要データの集計が効率的で有る事を体験いただきたい。
案1はTera計算1で、案2はTera 計算2と言う設定で行う。
案2は、Tera計算2で物流機器設定をしてレイアウトに必要な数値を得る。
両案ともTera設定で操作者の変更なしで計算する。
案1と案2の大きな違いは4つある。
1.Tera計算1(案1)はEIQマトリクス表に作業運用を割り付けて、作業運用単位の集計を行い、その集計値に物流機器を割り付ける。 設定する機器に制限が無いが設備に対する必要面積は手作業で算出。
Tera計算2(案2) はEIQマトリクス表を用いることは案1と同じであるが、設定する物流機器設備をTear計算2に組込んでいるため必要面積の自動計算が可能。しかし組み込んでいる機器設備以外の計算はできない。
2.ランク設定キーの違い
Tera計算1(案1)はケース出荷をランク設定キー「ケース」、バラ出荷をランク設定キー「行」、このランク設定キーは作業運用を重視、ケース出荷はケースの物量、バラ出荷は行数(ピッキング回数)を選択している。
Tera計算2(案2)はケース出荷・バラ出荷、共にランク設定キー「PL換算」で保管重視した選択をしている。 概算規模算出が簡単にできるメリットはあるが、詳細検討時はTera計算1(案1)の計算が必要になる。
3.採用する出荷日の違い
Tera計算1(案1)は一番出荷量の多い出荷日(2022/05/09)を採用。機器規模・能力、作業運用に必要なピーク時物量が計算できると言う考え方。
Tera計算2(案2)は全出荷に対する平均データを採用。全アイテム情報を計算に反映でき、 出荷量の多い日は安全在庫で補うという考え方。
4.選択する物流機器の違い
Tera計算1(案1)は自動化・機械化を意識した、今後の導入例が増えると思われる物流機器選定
Tera計算2(案2)は導入例が多い手作業中心の物流機器の選定
この4通の違い(Tera計算1(案1)とTera計算2(案2)の設定の違い)が、どの様に分析結果に差異をもたらすか。 この点に注視してフロー図やレイアウト図を見て頂きたい。
以後は、Tera計算1(案1)に特化して、EIQマトリクス表からフロー図、さらにレイアウト作成を説明する。 Tera計算2(案2)については別章で説明されているので参照頂きたい。
第1節 Tera計算2で多導入したい機器の仕様・能力を調べる
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第2節 導入したい機器の作業運用をイメージ(フロ-図)する
作業イメージを整理すると下記になる。
1.ケース出荷は、高流動出荷先・高流動アイテムを仕分機で、仕分機を使用しない低流動出荷先・低流動アイテムは多段走行台車を使用したケース自動倉庫使用する。
2.バラ出荷は、高流動出荷先・高流動アイテムをデジタル表示式のフロー棚で、フロー棚を使用しない低流動出荷先・低流動アイテムは多段走行台車を使用したケース自動倉庫使用する。
3.作業負荷の大きい低流動出荷先や低流動アイテムを、ケース出荷とバラ出荷を同一の自走倉庫(出庫ステーション)で歩かずに仕分け(ピッキング)する
イメージをフロー図にすると下記になる。
第3節 作業運用をEIQマトリクス表に転記
作業運用をEIQマトリクス表に割り付ける[寺本敏幸6] 。
B1-3作業運用は同一作業運用であるが数量を分けて見たいため分轄。
作業運用別に集計する。
(A1)EIQマトリクス表から作業運用別に集計する。
(A2)(A3)共にEIQマトリクス表の合計と集荷先計・アイテム計が一致するかチェックする。
左記はケース出荷(全出荷回数)で有るが、バラ出荷についても同様の集計をする。 集計は各出荷について全出荷回数)・バラ数・ケース換算・PL換算・重量換算について行う。
これらの集計一覧は、EIQマトリクス表の見方a.xlsxを参照頂きたい。
運用別集計一覧の読み方の例
下記表はケース出荷の運用別集計(全ケース換算)である。
ケース出荷はアイテム数918・ケース数6449を保管エリアから出庫し300、出荷先に出荷している。
A作業運用はアイテム数365からケース数4893出庫、B1作業運用はアイテム数365からケース数780出庫、B2作業運用はアイテム数452からケース数643出庫、B3作業運用はアイテム数365からケース数133出庫してる。
各作業運用のアイテム数は重複があり、またこの表からは作業運用別の正確なアイテム数は読み取れない。必要であれば別途計算が必要。
運用別集計の見方はバラ数・PL換算・容積換算も同様である。
同様にバラ出荷(全ケース換算)は
ケース出荷はアイテム数2393・ケース数3174を保管エリアから出庫し411出荷先に出荷している。
C作業運用はアイテム数1211からケース数2400出庫、B1作業運用はアイテム数1211からケース数356出庫、B2作業運用はアイテム数1182からケース数319出庫、B3作業運用はアイテム数1182からケース数99出庫してる。
集荷ケースと同様で各作業運用のアイテム数は重複があり、またこの表からは作業運用別の正確なアイテム数は読み取れない。必要であれば別途計算が必要。
運用別集計の見方はバラ数・PL換算・容積換算も同様である。
作業運用別集計一覧により、物流機器の保管量・入出庫数(補充含む)や出荷コンテナ数を拾い出すことが可能となる。
第1項 フロー図の作成
第4節 作業運用と機器設備の設定
第1項 C作業運用とD作業運用の集計
下記図はA・B作業運用を色分けしたケース出荷集計表である。 ここで検討するエリアは出荷作業エリアでの作業運用を想定してドキメントすると。
C作業運用は、1211アイテム・411出荷先の出荷
1.保管エリアから1211アイテム・2400ケース(56PL換算)を一括出庫する。
2.アイテム当たり、56/1211≒0.046で0.125以下なので8混載として1211/8≒151回の出庫回数となる。、2400/1211≒1.98ケース/アイテム。
3.商品はフロー棚背面からに補充され、フロー棚前面から3843回ピッキングされ411出荷先へ出荷。3846/411=9.35ピッキング/発送先
となる。
D作業運用は
3.保管エリアから2393アイテム・774ケース(24PL換算)を一括出庫する。
4.アイテム当たり、24/2393≒0.01でパレット単位ではなく、出庫用コンテナ容器(0.061)に入れる作業となる。必要コンテナは33/0.06≒550コンテナとなる。
出庫用コンテナ容器には2393/550≒4.35アイテム入る計算になる。
何点か数字を拾う例を記したが、これらの数値に対する機器の設定規模計算はTera計算2を参照。 次にこの4作業運用をフローにまとめると次項となる。
第2項 手順4. EIQマトリクス表からフロー図に各工程の物量を記入
、物流機器の規模と必要設置面積を算出する。
第5節 レイアウト図作成
第1項 手順5.レイアウト図面作成。
作業運用の効率的な流れを考え、物流機器を建物に配置(レイアウト)する。
第6節 Tera計算の計算とレイアウトの比較
第1項 手順6.投資対効果を検討
Tera計算2で作成した配送センターレイアウトと比較、投資対効果を検討する。
検討項目は、物流機器のコスト・維持費、運用の難易度と作業人員、必要な面積、その他関連コスト等。